top of page
White Structure

ワールドコンに行ってきました


Worldcon、ワールドコンというのは世界SF大会、世界各地(基本米国ですが誘致などで以前日本でも開催されています)で行われているコンベンションです(WIKIPEDIA)。今年の開催はフィンランドのヘルシンキということで、ファーストワールドコンがヘルシンキってのもどうかとは思ったのですが旅行ついでに行ってみることに決めました。自作の短編やプロフィールを自分で英語にしたりそれを冊子にしたり準備をしつつ。

パネル企画の内容については、実際英語があまりにも覚束ない&記憶もあやふやなため嘘書いちゃっても怖いので、あった事を覚えている範囲で断片的に書こうと思います。文章下手なんで許してください。

ヘルシンキへはフラッグ・キャリアであるフィンエアーの直行便が成田から出ていて、今年建国100周年とかでいろいろ安く行けるキャンペーンもあったのですが、モスクワの空港に行きたいという気まぐれにより、3千円も変わらないアエロフロートの経由便をとりました(のが、帰路に思わぬアレになった)

会期の始まる前々日の夜にヘルシンキに到着。9時くらいまで明るいので、夕方くらいだと思ってたら10時近かった……

ホテルというか、アパートメントみたいな所をとったのですが、深夜は受け付けが無人でそこに入るのにナンバー入力、また該当ロッカーのナンバーに、それを開けるナンバー入力などややこしい手順を踏んだのち、封筒にアパート(受付の建物ではなく、付近に点在しているアパートの、この辺の何階の何号室に行くようにという指示が書かれている)の地図や入口の入り方と鍵が入っている、というなんかリアルアドベンチャーゲームみたいな方法でチェックインしました。

洗濯とお風呂、かんたんな食事とご飯だけ炊いて即寝。

会期が始まるまではゆっくり観光するつもりだったので、現代美術館をはじめとする博物館類を回って、夜はフィンランド野球であるペサパッロのポストシーズンマッチを見に行きました

ペサパッロというのはそもそも野球(ベース/ペサ・ボール/パロ)のフィンランド語で、こちらで野球と言えばこのペサパッロのようです。高校の授業などでもやるそう。ちなみに日本などでもやっている野球のことは「アメリカライネン・ペサパッロ(アメリカ人野球)」というらしい。全席自由の15ユーロ、ポストシーズンだからかもしれませんがまあ1000人はいない感じでしょうか。席は内野のみ。

事前に簡単にルールは調べていたけれどもスコアボードとか特殊すぎて訳が分からなかったです。ビール飲んでソーセージ食べてる人、まじめに見入っている人、後半退屈そうな子供、このへんはまあまあ日本とそう変わりません。外野の応援席が無いこと以外。ベンチが無いので選手は攻撃時バッターボックスの背後でワイワイしていたり、前半4イニング後半4イニングで別の試合なので、ハーフタイム前に何点先行していても、後半は0-0に戻ります。前半4-0、後半0-1でもイーブン(延長はある)。理不尽。

街中を見ているときに、ついでに気になっていた『ヘルシンキ随一の品ぞろえを誇るボードゲーム&TRPGショップ』に入りました。グーグルマップで見た所に入口が無くてうろうろしてしまった。サブウェイの奥にありました。ボードゲームはフィンランド語版のものと、英語版にフィンランド語のルールリーフレットが張り付いているものがありました。まあこれも日本と同じでしょうか。神話とか歴史ファンタジー系のフレーバーのものが多かったようです。言語依存が少ない系でドメスティックな面白いものがあったら買いたかったのですが。店内にはそのほかメタルフィギュア、TRPGのブック、ポケモンや遊戯王のカード、フィンランド語訳された日本の漫画もたくさんありました。コナンのボードゲーム……

2日目に開会するワールドコン会場へ。日本からもいくらかSF作家の方々がツアー組むというのを伺ってさみしくないなーと思ってたのですが期間中それどころじゃないくらい人がいてびっくり。

どうやら、例年の、米国以外で開催時の入場者数からの予想を大幅に上回ったようで、会期中は一日券の発行を止める事態が起こったり、企画の部屋も並んでいるにもかかわらず入れないということも。お金払ってるのにそりゃないよーと思う人もたくさんいただろうなあ。街もさほど大きくないヘルシンキのあちこちに、ワールドコンの参加者だろうっていう人がいっぱい。

フィンランドに来たぞー。っていう感じで撮った柴田勝家と高山です。柴田さんはスーツケースのカギを忘れてきたらしく旅のほとんどを現地のお土産Tシャツで過ごしていたり、カードの番号が解らなくなってレジで棒立ちになっていたり、春菜さんに「(勝家だと外国では言いにくい名前なので)カッツェにしよう」と言われたりなんか色々大丈夫なのかと心配になりましたが、ずっとサルミアッキ食べて「わし、カッツェ」とニコニコだったので良しとします。しかも彼、帰ってきてから骨折が発覚するというおまけつき。本当に大丈夫なんだろうか……。

日本のSF作家クラブの方々で出していたブースは、ホールに入って一番目につきやすいところで、しかもフリーのブック(冊子の届けに何らかのトラブルがあって留められていたらしく藤井さんほか皆さんすごく大変そうだった。結局間に合ってた)や展示ものも盛りだくさんで目立つため、絶えずギャラリーがいてにぎやかでした。

高山は金曜日にクリエイターズアレイという、作品PRの場所を借りたので、そこで折り紙やゲームをやったり、英訳の小冊子を配るつもりで衣装というか、着ぐるみのパジャマを持ってきていました。

そこでは作品を売ることまかりならんみたいなことを事前に聞いてた気がするのですが、完全にフリーマーケットみたいになっててちょっと場違いだったかなーと思いつつ、一緒に手伝ってくれたファン交のメンバーのネモさんが 「私、箸と金平糖持ってきたんで箸チャレンジゲームやりましょう」 という謎の企画を打ち出し、それが謎に盛り上がったためそこそこ人が集まり遊んでくれました。

特にアメリカの西海岸辺りで働く恰幅の良い女性は中華をランチでデリバリーしているためか箸の使い方が非常にうまく、ゴーストバスターズのワンタンが一片しか入ってないスープにぶち切れるアビーを思い出しました。

印刷物は昼過ぎに全部はけて、急いでコピーに走り、(一枚40セントもした……)それも無くなって、最終的には皆さんにQRコードを無理やり撮影させるというちょっと図々しい感じになりはしましたがそれなりに楽しかったので良しとします。ほんとうにネモさんありがとうございました。助かりました。

あと、本当に皆さん普通にQRコードを撮ってくれるので、今後こういうことがあったらもっと自由にQRコードで小説書いて配るみたいなことしたいなと思いました。会場来るまでのトラムの中とか、サイン会にならんでる間に読んでもらったり気楽にできそう。

金曜日の夜はjapanパーティだったので、会場から徒歩五分くらいの所にある昔の駅舎を利用した貸会場(雰囲気のある面白い木造建築でした。キッチンもトイレも、地下にはサウナもある)で、酒や焼酎や梅酒(もちろんお茶も)、たこやきなど日本の食べ物振る舞いパーティーのお手伝いをさせていただきました。バーテン、というほどのものではないしまあ酒出す経験もあるし楽勝と思ってたらちょっとあれっていうぐらいゲストが溢れてしまって、客凄いパーティモードで話しかけてくるし挙句なんかサウナ入り始めて裸でうろつきながら酒を求めてくるし「お前サウナ入ったおれよりすごい汗だぞ」とか笑われるし、ネモさんもずっとたこ焼き焼き続けてるしでなんかこういう地獄あるよなと思いました。

パネルに関してほぼノータッチですが、サルミアッキSFの部屋を見た以外は、あまり日本がらみのものは見ませんでした。日本で聞ける話を聞くのに、他の人が締め出しを食らうのはよくないかなと思ったのもあります。あ、2.5次元演劇で、海外の方の口からナチュラルに「宝塚」のワードが出るの驚きました。あと、ノキアのエンゲージに15番目ぐらいに詳しい日本人作家にはなったかもしれません。

あ、あと、ホールでフリーボードゲーム会場ができてて、巨大チケライと巨大コルトエクスプレスがあってテンションあがりました。

マスカレードというコスプレコンテスト(途中まで)見ました。やっぱりあっちのかたが中世のエルフとかオークとかやると映えますね。

そうして会期中ずっと会場にいたわけではなく、ツイッターで教えて頂いたスチームパンク風カフェバーに行って柴田勝家の飲む女子力の高いインスタ映えする飲み物を写真に撮ったり、彼にサルミアッキをすすめられて口にして爆笑したり、

ワカサギみたいな揚げた小魚や生の枝豆みたいなものを市場で食べたり(かもめこわい)

要塞見物に行って日本語のガイドを聞き、フィンランドが遭ったというえらい目にしみじみしたり、帰りにオーバーブッキングだかなんかでふり替えがシェレメチェボまでスホーイの飛行機に変更になったのでちょっと喜んでいたら、さらにオーバーしてフィンエアーの直行便になったこと、それなのに荷物だけ何故かモスクワに行ってしまってまだ戻ってきていないことなど、いろいろありましたがなかなかに楽しいマイファーストワールドコンでありました。

忘れたことがあったらまた追記しますが、ひとまずはこの辺で。

bottom of page